ケアマネの資格を取ってやっとケアマネに採用され、ケアマネの仕事を覚えたいですよね。
初心者ケアマネが最初に担当するのは、既に介護サービス利用している利用者と、新規相談の担当です。
利用者数はそんなに多くないはずで、ケアマネは多忙と聞くけど、暇だと感じる人も多いです。
それもそのはず。忙しいケアマネは、担当利用者を35件は担当しています。
- ケアマネになったけど、事務所で何したらいいか分からない。
- 先輩ケアマネは事務所にいる時、忙しそうだし、自分の相手ばかり出来ない様子
- 仕事覚えたいけど、初心者のケアマネがデスクワークする内容が知りたい。
そこでこの記事では、資格を取って採用されたばかりのケアマネが、事務所で何をしたらいいか分からない人に向けて、やってたら必ず役に立つデスクワークをまとめました。
ここで紹介するデスクワークは、私が10年前に駆け出しケアマネだった頃の悩みだった事を解決できるようにまとめてあります。
私が駆け出しケアマネだった時に、ここで紹介するデスクワークの道しるべがあれば、悩まずに済みました。
ケアマネ資格を取って、居宅介護支援事業所への就職が決まった人。
事務所で何をしたら良いか分からない人がこの記事を読めば、必ず役に立つデスクワークの内容が分かります。
駆け出しケアマネで、事務所の忙しそうな先輩ケアマネに中々聞きづらい人は、必ず最後まで読んでください。
初心者ケアマネの空き時間はデスクワークチャンス
居宅事業所に就職したばかりの初心者ケアマネは空き時間が多いです。
その理由は単に、初心者ケアマネの担当件数が少ないためです。
担当利用者の件数が少ないという事は、訪問や電話対応、書類作成も少ないのが当たり前です。
デスクワークでは、利用者対応をしていく中で必要な要点をまとめた、自分だけのケアマネマニュアルを作りましょう。
ケアマネマニュアルは、どの利用者への対応にも利用できるマニュアル作成を基本にします。
自分だけのケアマネマニュアルは、ケアマネ業務を進めるうえで、必ず役に立ちます。
【ケアマネは楽しい!】現役ケアマネが解説!楽しいケアマネの仕事術
ケアマネに絶対必要な業務をまとめてみよう
ケアマネの業務で確実に必要となる業務内容をリストアップしましょう。
ケアマネ業務は簡単にリストアップできる業務と出来ない業務があります。
ここでは簡単にリストアップできて、ノートやファイルにまとめられる業務をリスト化します。
インターネットや書籍、研修で得た知識を基にリスト化していきます。
ここでは以下5つをリストアップしていますが、思いつく業務をリスト化してみてください。
- 要介護認定申請代行
- 担当利用者別の必要書類確認
- 担当者会議の要点
- 介護サービスとインフォーマル(民間)サービスの紹介
この5つの業務だけでも、まとめることは沢山あります。
これからケアマネ業務を実際にする時に、まとめた内容を確認しながら業務を進めていくのです。
見ただけで誰でも業務が出来る教科書を作っていきます。
要介護認定申請を代行する
ケアマネの一番重要な業務と言っていい、要介護認定申請業務。
要介護認定申請には、新規、更新、変更の3パターンがあります。
申請手続きを本人、家族に代わって、市町村へ申請手続きを行います。
新規、更新、変更のどの申請も、必要書類は同じですので、書類をセットで覚えましょう。
✔介護認定申請に必要な内容
- 要介護認定申請書
- 主治医への意見書依頼のためのアンケート
申請には2つの書類記入が必要で、申請方法は市町村によって、オンライン又は窓口申請が決まっています。
各書類についての内容と注意点を解説します。
要介護認定申請書
新規、更新、変更どの申請時にも、市町村へ提出する書類です。
記入内容に間違いの無いよう、全ての項目を記入します。
✔要介護認定申請書記入時のポイント
- 主治医意見書作成の承諾が得られる医師名の確認
- 認定調査場所の確認(原則自宅、入院入所時は病院または施設)
- 認定調査不都合な日の確認(同席者や本人の都合)
確認事項の中で、特に注意するべきことは、主治医意見書を作成する医師確認です。
更新または変更申請の場合は、前回の意見書作成医師が変更になっていないか、今回の申請で意見書作成の確認を必ずしましょう。
新規申請の場合は、主治医意見書の作成依頼を行い、了承いただいた上で申請書に記入しましょう。
要介護認定申請書はオンライン申請の場合でも、利用者宅での聞き取り時に必ず紙に記入しましょう。
これはオンライン申請時の入力不備を防ぐのに有効です。
主治医への意見書作成依頼のためのアンケート
主治医への意見書作成依頼のためのアンケートは、主治医へ提出する書類です。
自宅での利用者の身体と精神の状況を主治医へ知らせるための内容を回答します。
アンケートを読むことで、主治医が自宅での様子を含めての医学的意見を作成します。
アンケート提出は、申請する前に主治医へ提出すると、医師も準備ができます。
担当利用者別の必要書類確認
担当の利用者の必要な書類を作成、保管管理するのも、ケアマネの大事な業務の1つです。
3年度の運営指導でも、確認されるので、必ずそろえる習慣が必要です。
✔利用者別の必要書類
- 利用者基本情報
- 居宅サービス計画(利用者確認済み)
- 担当者会議録
- 居宅サービス計画受領書
- 毎月の利用票
- 毎月のモニタリングシート
- 介護支援経過記録
認定情報、主治医の意見書や入退院時の看護サマリーなど、担当している間の本人の状況が分かる書類は、必ず同じファイルに保管しておきましょう。
担当者会議開催の要点
新規に介護サービスを利用開始する場合のほか、認定決定時にも担当者会議を開催します。
担当者会議の開催は、ケアマネの重要な役割の一つなので、会議開催の要点をまとめてみましょう。
担当者会議に必要な書類
- 利用者基本情報
- 居宅サービス計画書
- 利用票、提供票
- 居宅サービス計画受領書
- サービス担当者会議レジメ
サービス担当者会議はケアマネが幹事役を務めます。
担当者会議前、会議中、最後の締めと、開催後にするべき内容をまとめておきましょう。
サービス担当者会議レジメの必要性
私が初心者ケアマネの頃、レジメがなぜ必要なのかわかっていませんでした。
✔レジメを作るメリット
- 開催時の出席者が整理でき、書類を準備しやすい
- 順番通りに進行する事で、意義のある会議が出来る
- 必要事項を絞って進められ、時間を無駄にしない
- 後で会議録をまとめやすい
レジメは初心者ケアマネにとって、サービス担当者会議の進行に大変役立ちます。
介護サービスとインフォーマルサービスの紹介
ケアマネは担当の利用者に必要なサービスを提案する事が主な業務です。
サービスと言っても、同業のサービス事業所は多数あり、その中で利用者に合ったサービスを提案する見立て能力が必要です。
介護サービスもインフォーマルサービスも、利用者の相談内容、困りごとを解決するための手段です。
「何の介護サービスを利用しようか❔」ではなく、先に困りごとがあって、解決手段として介護サービスが存在するのです。
介護サービス
介護保険で実費の1割~3割で利用できるサービスです。
介護サービスには様々な種類があります。それぞれどんなサービスかを把握しておく必要があります。
介護サービス全ての詳細は書籍やネットでも調べられるので、徐々に覚えていきましょう。
ここでは介護サービスのまとめ方について要点を説明します。
分かった事はまとめて、ノートを作っておくと、利用者へ提案する時に役立ちます。
✔介護サービスまとめの要点
- 通所事業所の食事量、特徴
- ショートステイ事業所の部屋と利用料、送迎範囲
- 福祉用具貸与と住宅改修の内容
通所サービスは事業所によって、設備や内容に違いがあります。
たとえば、運動プログラムに力を入れている事業所、外出レクリエーションがメインの事業所、設備に関しては、機械浴や車いす対応の有無などがあります。
インフォーマルサービス
介護保険サービスでは解決できない困りごとに対応できる、無償や自費サービスです。
インフォーマルサービスには、近隣住民やボランティアなども含まれますが、今はノートにまとめる目的なので、どの利用者も利用できるインフォーマルサービスに絞ります。
✔介護サービスでは解決できない悩み
- ゴミ出し
- 草抜き
- 毎日の食事
- 安否確認
- 体調急変時の要請
介護サービスの調整に合わせて、利用者の生活に必要な支援に目を向けます。
介護保険サービスでは解決できない課題に対して、地域にあるインフォーマルサービスを知っておくことで、利用者を支える事ができます。
この記事のまとめ
ケアマネは試験に合格して、基礎研修を受講するだけでは、実務に通用する知識を得る事ができません。
初心者ケアマネは最初のうちは担当件数も少ないため、訪問や記録、利用者対応も少ないです。
そのため一日の終業時間が長く退屈に感じるかも知れません。
空き時間に何をしていいか分からない初心者ケアマネは多いです。
デスクワークの時間が長く、特に忙しくもないのはチャンスととらえましょう。
初心者からベテランケアマネになるために、実践で役に立つ、自分だけの参考書を作るのです。