- 介護業界に入って勉強してやっとケアマネになったけど仕事は大変
- もっと簡単に想像していたけど、かなり違ってストレスになる
- ケアマネ辞めようかと考えてるけど、次は何をしたらいいか分からない
介護業界に入って初任者研修、実務者研修を受けて介護福祉士になり、やっとケアマネの試験受けられて、合格してケアマネ研修受けてやっとケアマネ。
中にはケアマネになるまでに約10年近く現場で働きながら努力する人もいます。
しかし苦労してなったケアマネの業務に就いて、たった数年でケアマネを辞める人もいます。
そこでこの記事では、ケアマネの業務は辛いのか❔という内容についてまとめました。
私は介護業界20年、ケアマネ10年の現役ケアマネです。
この記事を読むと、ケアマネを本当に辞めるべきか続けるべきかの視点が見えてきます。
ケアマネの業務が辛いと感じる人、辞めようかと悩んでいる人は、必ず最後まで読んでください。
なぜ❔ケアマネの仕事が辛いと言われるのか
ケアマネは他の介護業務とは基本的な業務内容が違います。
現場をしないケアマネ。それは本当に楽な仕事でしょうか❔
ここでは居宅ケアマネに特化して、ケアマネの仕事を辛いと感じる理由5つ挙げてみます。
1.居宅ケアマネは仕事量が多い割に、現場よりも楽をしていると思われがち。
居宅のケアマネは要介護35名に加え、要支援利用者の担当もしていることが殆どです。
当然1人1人への対応は、統一性は無く日々様々な内容の対応が必要になります。
ケアプランや利用票などのパソコン業務、ふいにかかってくる電話対応、急な入院や退院時のサービス調整。
それと同時に、最低月1回の居宅訪問を行います。
誰の対応をする時も「忙しい、忙しい」と、忙しさをアピールする事もありません。
ケアマネ事業所は殆どの場合、デイサービスや入所施設などの介護スタッフもいる法人で働く事になります。
介護スタッフには、いつも不在で事務所にいる時にはパソコンと電話対応のケアマネの忙しさは分かりません。
社内のスタッフの目につかない所の苦労は理解されません。
2.介護保険以外の幅広い知識を求められることが多い。
介護保険制度を把握し、利用者に対して提案や手続き方法を教えたり代行するのがケアマネです。
ケアマネは各手続きがスムーズに完了するように支援します。
利用者やその家族には、介護保険制度以外の内容を質問される人も多く、それは広範囲です。
例えば障害サービス、年金制度、医療保険制度での手続きや免除できる制度などです。
ケアマネも最初から全ては覚えられないので、ケアマネを経験する過程で徐々に覚えていくものです。
3.ここからここまでと明確な業務範囲が無く、小間使いにされる場合もある。
例えば定期受診の同行、入院中の病院や居宅への訪問、本来家族がするべき施設入所の申し込みや居宅訪問時の本人への身体介護など。
利用者の家族によっては、何でもしてもらえると思って、遠慮なく頼まれることもあります。
初心者のケアマネは、どこまでするべきか分からない事、利用者に嫌われたくない感情から、言われる通りに支援する事で、時間がいくらあっても足りなくなります。
4.ケアマネによりケアプランの内容が変わる事のプレッシャーが大きい。
初心者のケアマネは特に、各サービス事業所の特徴や事業所スタッフとの関係性も気薄なため、サービス事業所の量と知識が少ないです。
そのため自分が連携をとりやすい事業所も少ない事により、利用者の選択肢も少なくなります。
担当のケアマネが何のサービスをどこの事業所へ紹介するかによって、担当の利用者の日常生活に大きく影響します。
これでいいのか❔間違ってないか❔と、初心者のケアマネが陥りがちな不安からストレスを抱えます。
5.他資格には無い、更新研修の時間と費用の負担が大きい。
ケアマネには医師や看護師、介護福祉士には無い更新研修というものがあります。
5年度に数万円の更新料を支払い、数日間の研修を受ける事が義務付けられています。
この研修を受けて、ケアマネの資格証を更新しなければ、業務資格を失います。
所属する会社によっては、必要な費用負担、研修日の出勤扱いにもなります。
しかし一方で、費用は自己負担、研修日は有給消化という対応の会社もあります。
いずれにしてもケアマネ本人または会社のどちらかが負担するものは大きいです。
【現役ケアマネの提案】初めてのケアマネ職場選びのポイント4選と絶対必要なスキル
ケアマネの仕事は辛いだけ❔メリットに着目する
居宅のケアマネの辛さには他にも様々ありますが、私は介護業界ならケアマネ職を一番に勧めます。
ここではケアマネで居続ける事でのメリットに着目しましょう。
ケアマネ職の一番のメリットは、勤務の自由度が高い事です。
ケアマネ業務が忙しいのは言うまでもない事実です。
しかしチームで動く介護現場のスタッフとは違い、監視の目はほぼありません。
居宅ケアマネは当然利用者の住む居宅や、サービス事業所、入院中の病院など、一人での外出が多い仕事です。
ケアマネがずっと事務所にいるようでは、仕事が無いのと一緒です。
担当者の多いケアマネは、実際に事務所には殆ど不在です。
つまり勤務時間中に外出はいつでも自由にできます。
また介護業界の職種の中で唯一、在宅勤務を取り入れられる職種でもあります。
いつもみんなと一緒に働く事が好きな人には向きませんが、どちらかと言うと単独行動が好きという人には、ケアマネ職はうってつけの職種です。
ケアマネが居る事で会社に入る報酬は、月極報酬なので、毎日のサービス内容に応じて収入が決まるわけではありません。
シフト制でスタッフ間の交代休みもありません。連休も取得可能です。
するべき事をキッチリして、利用者との関係性を築けていれば、他の事で会社から拘束されることもありません。
ケアマネは現場での身体介護も必要ないため、体力に自信が無くても続けられる仕事です。
【未経験ケアマネ】40代・50代から初心者のケアマネは厳しい❔
ケアマネが辛くて辞めたいなら離れてみるのも良い
ここまで私はケアマネの仕事が辛い理由をわかりながらも、ケアマネを勧めています。
しかしメリットよりも業務内容が本当に辛いなら、心を壊してまで続ける必要はありません。
ケアマネの業務内容が辛くて辞めたいと思うなら、一度離れてみるのも良いです。
元職の業務に戻る事が簡単にできるのも、介護業界の魅力とも言えます。
ケアマネを辞めるにしても、次の職場を決めてからの退職をお勧めします。
その理由は、次の職場を決めずに退職すると、早く仕事を決めなければと焦る気持ちが、良い職場を正常に選ぶ判断力が鈍る可能性が高いからです。
ケアマネ以外の介護職は、職場の人間関係が働きやすさに大きく影響します。
ケアマネの仕事がストレスになって、回避するために転職した職場がさらにストレスを生むようでは本末転倒です。
働きながら所得に余裕を持って、次の職場を決められることをお勧めします。
転職活動をする過程で、気持ちを整理する良い時間になる可能性もあります。
この記事のまとめ
介護業界に入ってからケアマネになるまでに、何年もかかります。
せっかくケアマネの資格まで取って、やっと業務に就いたと思ったらストレスばかり。
1年も経たない間にケアマネを辞めてしまう人も少なくありません。
この記事では、ケアマネの仕事が辛いと感じる人の理由についてまとめました。
ここに挙げたケアマネの仕事が辛い5つの理由は、初心者ケアマネが感じる事です。
ケアマネを1年以上継続すると、上手く対応できるようになります。
ケアマネは介護業界の中で唯一時間の自由と在宅勤務が可能な職種です。
このメリットを最大限に利用すれば、ケアマネ業務を続ける気持ちになれます。