未経験で介護士へ転職する人の理由はやはり安定性です。
- 見経験の採用率が高く、無資格で働く事が出来る
- 働きながら資格を取得できる
- 介護保険制度対象で、しっかりした基盤の会社へ就職できる
介護士になれば生活が安定すると考え、他業種からの転職者も多いです。
しかしその一方で、介護業界に転職して数年で退職する人も大勢います。
私は介護士から現在のケアマネとして働く20年の過程で、様々なスタッフを見てきました。
異業種から転職で入られる人、介護業界から離れる人、同業種への転職者など色んな人を見てきました
将来の安定を考えて介護士の道に進んだにもかかわらず、たった数年で退職してしまう人も少なくないのです。
介護業界退職者の多くが「介護士の仕事はきつい」と言います。
そこでこの記事では実際に介護士を退職した人の代表的な理由、介護業界で心地よく働き続けられる手段をまとめました。
この記事を読むと「介護士の仕事で失敗しない手段」が分かります。
介護士を目指そうか迷っている人、退職しようかと迷っている人は必ず最後まで読んでください。
介護士の代表的な退職理由5種とその現状
実際に介護士を退職した人の主な理由は
- 人間関係が悪く働きにくい
- 理想と現実のギャップ
- 仕事にやりがいを感じない
- 身体的負担
- 給料が割に合わない
詳細に違いはありますが、退職者のほとんどがこの中の理由に当てはまります。
退職理由それぞれの現状を見ていきましょう。
1.人間関係が悪く働きにくい
退職理由の常にトップになる原因が人間関係です。
介護業界はどの職場でも女性の割合が高く、女性が数人集まればいざこざは必ず起こります。
介護士の人間関係のトラブルの具体的な例を挙げます。
- 業務のおしつけ
- 休日の不平等
- 仲良しグループでのチーム構成
- 先輩や上司からのパワハラ的行為
チームで働く事が原則の施設スタッフは特に、職場の人間関係が仕事を続けられるか否かの決定的な要因となります。
2.理想と現実のギャップ
介護士になると決めたときには思いもしなかった現実とのギャップによって、辞めたくなる人もすくなくありません。
介護士の職場によっては、高齢者だけではなく、家族との関係性にもふれる機会があります。
家族関係が良好な方ばかりではなく、経済的に困窮している家庭もあります。
世の中幸せいっぱいの人ばかりではなく、むしろ問題がある人の方が多いです。
3.仕事にやりがいを感じない
介護士を数年していると「このままこの仕事をやり続けていいのか」と考える事があります。
介護の仕事は「汚い、暗い、給料安い」というイメージが強く、実際に昇格や給料アップは魅力的なほど期待できないからです。
認知症高齢者が多く、感謝はされてもすぐに忘れてしまう事も日常茶飯事です。
物を作るような目に見える仕事では無いため、感動や達成感を味わうのも難しいです。
4.身体的負担
介護士の仕事は積極的に動くことが必要で、椅子に座っていることは殆どありません。
身体的負担を感じる原因は次の2つです。
- 夜勤との交代勤務で生活リズムが崩れる
- 立ち仕事や膝の屈伸、前かがみなどの動作が多い
介護士はボディーメカニクスと言われる、身体的負担軽減に有効な方法を学びますが、それでも介護士の腰痛と膝痛の負傷は後を絶ちません。
特に40代からの初心者介護士は、身体を傷めないようにする工夫が必要です。
5.給料が割に合わない
これまでの退職理由に加えて必ず問題になるのが給料への不満です。
給料だけで仕事を選ぶ人もいますが、給料は良ければいいというものではありません。
しかし他の要因が生まれることによって「そこまでの給料は貰ってない」と思ってしまいます。
退職理由が複数合わさって、最終的に給料への不満が後押しするのです。
介護士を退職しても介護業界は続ける
介護士を退職する人には人によりそれなりの理由がありますが、全ての人が介護業界を辞めたわけではありません。
現場の介護士を退職した理由の一つに、相談業務へ転身することが挙げられます。
相談業務への転身には、介護福祉士の資格ではなく、専門的資格が必要です。
社会福祉士、介護支援専門員が相談業務が出来る資格です
介護福祉士として介護士で働きながら、介護支援専門員(ケアマネ)や社会福祉士の勉強を始める人は多いです。
✔相談業務への転身を目指す理由
- 定年まで体力資本の身体介護を続けるのが不安
- 介護業界でスキルアップしたい
- 介護業界で自分が納得できる職場へ転職したい
相談業務へ就くことで、体力的な負担や長期にわたる体力業務への不安は無くなります。
ケアマネの資格は介護や医療の専門的知識を学ぶ事ができるため、勉強するだけでも大いに役に立ちます。
介護業界で長く働くならケアマネを目指そう
介護業界は常に人手不足です。そのため、求人数は多職種に比べて圧倒的に多いです。
他の職種では、経験や年齢、資格などが採用条件になる事が多いですが、介護職は施設スタッフであれば、資格や経験が無くても働けるため採用率は高いです。
私は介護業界に未経験で転職された方には、ケアマネの資格取得を強く勧めます。
✔ケアマネの資格取得を進める理由
- 介護保険、介護サービスの専門的知識が理解できる
- 現場での介護業務が無いので、定年まで身体的負担なく働ける
- 資格を持っていることで、一つの会社に依存する必要が無くなる
- ケアマネは自分でスケジュール調整でき、休みが取りやすい
全国的にケアマネ不足と言われており、求人はいつもあります。
職場チームで業務する介護士とは違い、ケアマネの業務自体は一人でスケジュール管理します。
ケアマネの資格に興味のある人はこちらの記事で詳しく解説しています。
【ケアマネ資格の取り方】現役ケアマネが解説 誰でもわかる4つの手順
この記事のまとめ
介護士は全国的に求人数が多く、常に人手不足の職種です。
他業種からの転職者も大変多く、その理由には転職しやすい職種という理由があります。
しかし介護士として転職しても、数か月、数年で退職する人もまた多く、離職率ナンバーワンと言われています。
「介護士の仕事はきつい」と辞めてしまう人も多数いますが、他の会社へ介護士転職をする人や、資格を取得して相談業務に就く人もいます。
介護業界といっても、その職種は現場の介護士のみではありません。
私は長期間介護業界で働くなら、ケアマネの資格取得を強く勧めます。
ケアマネの資格を取得してケアマネになれば、体力的にも休日も改善でき働きやすくなります。
ケアマネも全国的に不足しているので、全国どこでも転職可能な職種です。