- ヘルパーの仕事に興味はあるけど、お手伝いさんと同じなの❔
- ヘルパーになるには資格が必要なの❔
- ヘルパーの仕事で生計が立てられる収入は確保できるの❔
- 介護職でスキルアップしながら働ける方法を教えて!
求人を見ていると介護職求人が多数あります。数年前から男女問わず、異業種から介護業界へ転職する人も珍しくありません。
介護職の中にも業務内容は様々で、デイサービスや入所施設の職員、病棟介護、ヘルパーなどがあります。
私は20年以上介護業界で働いていて、デイケア、ヘルパーの仕事を経験し、現在はケアマネジャーとして10年働いています。
未経験で介護職へ求職中、当時も求人数はたくさんありましたが、どこに就職するのがいいのか、この職種は何をするのかが分からず迷った経験があります。
私の場合はとりあえず身をもって経験して、自分の合う職種を探しました。
そこでこの記事では、未経験で介護職への転身を希望している人へ、ヘルパーの仕事と収入についてまとめて解説しています。
この記事を読めば「ヘルパーの仕事内容と必要な資格、確保できる収入の目安」が全てわかります。
私が8年間ヘルパー事業所でサービス提供責任者をした経験から得た知識をまとめてあります。
ヘルパーという仕事に興味のある人は最後まで読んでください。
訪問介護ヘルパーの仕事内容
全ての高齢者が、施設ではなく、自宅で自由な生活を送る事を望みます。
しかし、自宅で生活を続けるには様々な手伝いが必要になってきます。
例えば足腰に痛みがあって、掃除機がけや買い物が辛くなってきたとき。
少しの手伝いがあれば、まだまだ一人暮らしもできるし、家で暮らしたい。
こんな高齢者の手助けをするのが「訪問介護 ヘルパー」です。
ヘルパーの仕事内容は大きく分けて2種類あります。
- 生活援助
- 身体介護
内容の違いでこの2つに分けられ、介護職員初任者研修、介護福祉士などの資格を持っていれば従事できます。
✔生活援助と身体介護の業務内容
生活援助とは、掃除、洗濯、買い物、調理、ゴミの分別とゴミ出し、病院への薬の受け取りなどの日常生活に必要な家事援助です。
介護保険制度のヘルパー業務では、家事全てを行えるわけではありません。
生活援助と言うだけあってヘルパーが出来るのは、生活に必要な家事援助のみです。
日常的に使用していない部屋の掃除、例えば使っていない2階の部屋は掃除対象外です。
植木の剪定や倉庫の片づけ、自宅内であっても大掃除は介護保険適用にはなりません。
✔その他の禁止事項
- 調理・・・特別な料理(おせち、オードブルなど)、おやつ作り
- 洗濯・・・カーテン、カーペットなどの特別な洗濯、本人以外の物
- 買い物・・・食品と日用品以外の買い物、嗜好品(タバコ、酒など)、ペットの餌
介護保険での家事援助は、基本的には独居高齢者への支援になります。
家族同居(子供や孫など元気な人)が居る場合は、原則家事援助はできません。
しかし、家族関係などの様々な理由により、希望されることもあります。
そのため殆どのヘルパー事業所では、自費での支援も受けていることが多いです。
自費の支援ならば、禁止事項もその事業所の規定になります。
家族の希望で自費でもヘルパーを利用される家庭は沢山あります
身体介護とは簡単に言えば、直接体に触れる事や一緒に行動する支援を指します。
入浴介助、買い物などの外出同行、通院介助、おむつ交換などが身体介護にあたります。
ヘルパーと一緒に外出するときは、徒歩又は、公共交通機関になります。
ヘルパーが自分の車に高齢者を乗せて外出するのは絶対に禁止です。
交通規則に違反する行為なので、遵守しましょう
ヘルパーになるために必要な資格
介護保険制度の訪問介護員(ホームヘルパー)として働くには資格が必要です。
✔ヘルパーとして働ける資格
- 介護職員初任者研修
- 介護職員実務者研修
- 介護福祉士
「介護福祉士」は国家資格で、「実務者研修」取得と実務経験3年という受験要件があります。
介護業界未経験でヘルパーの仕事をするなら、一番早く取得できる資格は「介護職員初任者研修」です。
「介護職員初任者研修」については別記事で詳しく解説しています。
「介護職員実務者研修」は未経験者でも取得可能ですが、研修期間が初任者研修より長期になります。
後に取得する「介護福祉士」の受験要件になるので、最初から実務者研修を取得するのも良いでしょう。
「介護職員実務者研修」については別記事で詳しく解説しています。
【実務者研修】働きながら取得する!受講期間と費用を現役ケアマネがまとめました。
ヘルパーの収入だけで生計がなりたつのか
ヘルパーさんの勤務する訪問介護事業所のスタッフは、殆どがパート勤務です。
正社員は1,2名で、現場のヘルパーさんは、直行直帰の登録型です。
訪問介護事業所の正社員募集は少ないです
正社員のヘルパーの収入は、決して高額とは言えず、OLさんと同じくらいです。
登録ヘルパーの収入は、時給制で、1000~1400円が相場です。
生活援助より、身体介護の方が、時給が高くなっているのが通常です。
事業所に入る介護給付費は、身体介護が生活援助の約2倍になります。
登録ヘルパーの仕事量は不安定で、担当している利用者の入院など、仕事が中止になったり急に終結になるので収入に変動が出ます。
登録ヘルパーは支援中のみが収入となるので、移動時間や空き時間の収入の確保はできません。
その代わり、支援時間中以外の時間は、何をしていようが拘束は無いので自由です。
ヘルパーの収入は、正社員で、月13万~15万円、登録ヘルパーで、月6万~10万位です。
収入は決して多くありませんが、介護職の経験としては後でとても役に立ちます。
訪問介護事業所に「サービス提供責任者」という仕事があります。
ケアマネージャーになるまでの経験として、とてもお勧めの職種です。
「サービス提供責任者」の仕事については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
ヘルパーの仕事をして感じていたこと
介護職に就いて初めての私の仕事は、登録ヘルパーでした。
子供が1歳だったので、ある程度時間に自由が利くのは助かりました。
仕事は少ないですが、時間は自由になるので、家事と育児に助かります
初めての介護職で1人ずつに関わる事が出来るヘルパーの仕事が、私にとっては高齢者へ関わる良い経験となりました。
しかし収入の確保が難しく、2人だけで生活するのは家計管理が難しかったです。
実際の私のお給料は、月8万円程度で、扶養内のパート勤務と同じ収入でした。
当然ですが、シングルマザーで子供を育てるには、苦しい収入です。
実際に、私はヘルパーを1年半経験した後、施設スタッフの正社員雇用に転身しました。
在宅介護は、高齢者介護の基本なので良い経験になったと思います。
しかし非常勤ヘルパーの収入で、世帯主として生計を支えるのはかなり難しいです。
訪問介護事業所でヘルパーの仕事をするなら、サービス提供責任者がお勧めです。
ヘルパーの仕事をしながら実務者研修を受けて、サービス提供責任者になりましょう。
実務者研修の資格取得は、別の記事で詳しく解説しています。
【実務者研修】働きながら取得する!受講期間と費用を現役ケアマネがまとめました
まとめ
ヘルパーの仕事は、生活援助と身体介護に内容は分かれます。
介護報酬(会社に入ってくるお金)は、生活援助と身体介護では2倍違います。
非常勤の登録ヘルパーの時給も身体介護をする方が時給が高いです。
登録ヘルパーは、現地で介護をしている時間のみがお給料になります。
そのため、仕事の空き時間や、中止などで、仕事に穴が空くとお給料が入りません。
登録ヘルパーのお給料は、扶養内のパートと同じ位で、1人で生計を立てるのは難しいです。
正社員雇用か、サービス提供責任者(ヘルパー主任)なら、生活できるお給料が得られます。
ヘルパーの仕事を通して在宅介護を知る事は、良い経験になる事は違いありません。
ぜひ、ヘルパーと言う仕事に興味を持ってもらえると嬉しいです。
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