リモートワークが出来る社会になって、都心から地方へ移住する人も珍しくないです。
都心よりもゆったりとした時間を満喫できる地方移住にあこがれる人も多いです。
私はその逆。
地方で生まれ、シングルマザーとなって20年。
あっという間に過ぎてしまいました。
一人息子の手が離れて急に自分の時間ができ、今までの事・これからの暮らしを考えるようになりました。
これからは自分のやりたい事を好きなようにしよう!
多少のリスクはあっても、独り身で生きるなら、殆どの事を乗り越えられる。
51歳で地方から単身で上京するという、普通の人とはかなり違う選択を決断しました。
この記事では、主任ケアマネとしての経験を活かし
地方育ちの私が土地勘のない東京へ転職した実話をまとめました。
この記事を読むと、ケアマネが県外へ転職する手順が分かります。
今からケアマネを目指す人、ケアマネの仕事が負担になっている人のお役に立てると嬉しいです。
介護の求人情報ならカイゴジョブ。ヘルパー・ケアマネ・生活相談員などの求人案件を30,000件以上掲載。ケアマネだから実現できた!51歳での移住転職
息子との生活を守る事に一生懸命で、他の地に移住する事なんて考えてなかった20年間。
息子が20歳を迎えたら、急に自分の時間が出来るようになりました。
私の上京計画は、ケアマネの資格と経験がなければ出来なかったし、考えなかったと確信します。
ここではケアマネで県外へ移住する方へ、私が地方から上京するまでの道のりをまとめました。
移住までの計画を綿密に立てる事
地方から上京するのは、私にとって人生の一大イベントです。
住んだことはもちろん、遊びにすら数回行っただけの東京へ、単身で移住するのですから。
私の移住までの流れはこの通りでした。
移住5か月前の転職活動
転職活動には転職エージェントを利用しました。
エージェント担当者からの質問で、求人検討の際の条件を提示しました。
この条件のどれも外せない転職条件でした。
私には4社のエージェントから連絡ありました。
条件を伝えたところ、担当者の中には、フォローに消極的な人もいました。
エージェント担当者としては、転職が実現する事が実績なので、条件の悪い顧客かも知れません。
しかしこの条件はどれも外すつもりはなかったので、担当者が消極的でも気にしません。
熱心に条件クリアする求人を探してくれる担当者に任せるだけです。
移住4か月前の現職への退職願い
ケアマネは入職よりも退職時の方が大変です。
私は当時50名近くの利用者さんを担当していました。
退職願を提出しても、担当利用者さんを引き継ぐケアマネがいなければ先に進めません。
社会では退職の1か月前に、職場へ退職の意向を伝えるのが常識です。
しかしケアマネの場合は、1か月前では遅すぎます。
自分が最後にゆっくり有休消化してリフレッシュするためにも、早めに伝えるのが双方の為です。
移住1か月前の担当利用者引継ぎ
全ての利用者さんへ一人ずつ後任のケアマネを紹介するのは、退職時の最後の仕事です。
所属する事業所のケアマネに引継ぎできない場合は、他事業所のケアマネへ依頼します。
私は同事業所のケアマネへは10名のみ引き継ぎ、他の40名弱は、全て他事業所へお願いしました。
引継ぎのための日程調整と後任ケアマネの紹介、書類作成などの業務を並行で行います。
どの利用者さんにどのケアマネをいつ引き継ぐのか、表作成すると分かりやすく漏れがありません。
移住半月前からの有休取得
私は移住の半月前から有休を取得していました。
おかげさまで引っ越しの荷物整理や、家電の買い物など、計画的に行動できました。
また、私は上京したら戻るつもりはないので、少し思い出巡りもできました。
前日には引っ越し業者に荷物を預け、何もない自宅で一晩ゆっくりお別れをしました。
いよいよ移住当日
私の住んでいた地方は、東京まで新幹線で4時間、飛行機で1時間半です。
考えてみればかなりの距離です。
私はその距離を車で移住しました。
理由は愛犬がクレートに入れず、公共交通機関に乗れない事でした。
愛犬と何度もサービスエリアで休憩し、1日半かけて引っ越し先へ到着しました。
私は飛行機に乗れないので、東京に来るときはいつも新幹線でした。
4時間かかりますが、それでもたったの4時間だったと、新幹線のありがたさを痛感しました。
今考えると、一人でよく無事にたどり着いたと思います。
上京するにはまず仕事を決める事
上京するために住まいを確保する事は当然です。
賃貸物件を契約するためには、保証会社の審査に通過する必要があります。
保証会社は仕事が決まっていない人への保証はしません。
貸す側から考えると当然です。
息子は仕事を決めずに上京しましたが、賃貸契約の連帯保証人に私がなった事で審査が通りました。
バイトしかしていない息子に私の連帯保証人はできません。
私には仕事を決める以外の方法はありませんでした。
他県への転職でも、転職エージェントを利用して、苦労なく求人を探してくれました。
私は6社の内定を頂き、一番条件の良い会社を自分で選びました。
主任ケアマネとしてケアマネ経験12年の経験値で、転職活動がスムーズにできました。
転職エージェントさんの言葉
「東京で主任ケアマネを持ってる人は、どこでも雇ってもらえます。業界の勝ち組です」
主任ケアマネとして勤務を続けていることで、生活圏の視野も広がります。
ケアマネは経験値が高ければ、どこでもやっていける
転職先と住まいが決まり、現職での引継ぎも無事に終わるころ、するべき事は順調に進みました。
上京する道は順調に開けるけど、私には不安感が日々募ってきました。
知らない土地、知らない人たち「本当にできるだろうか?やっていけるだろうか?」
しかし上京して仕事が始まると、同じケアマネの仕事は、どこの土地でも変わらない事を実感しました。
多少扱う書式が違うと言うこと以外は、業務や手順は同じです。
どこの地域でもケアマネの仕事経験があれば、県外転職しても特に苦労する事はありません。
これまでと同じように、利用者さんと仕事仲間の人脈を築くのみです。
ケアマネの転職で大変だった
転職で大変だったことはたったひとつ。現職の業務引継ぎです。
引継ぎ業務自体も忙しく、利用者さんと後任ケアマネとの日程調整を何十件もしなければなりません。
しかし私が辛いと感じたのは、自分の担当している利用者さんを途中で引き継ぐことでした。
「最後まで看てもらえると思ってた」と涙される利用者さんやご家族さま。
私はこれまでいろんなアルバイトや転職、他にも色んな人との別れを経験しました。
今回の退職は、私にとって人との別れの辛さを初めて感じたような気がします。
「もう簡単には退職したくないな・・・」そう感じた出来事でした。
知らない土地への転職移住は結局正解だった
退職時の引継ぎは多忙で、利用者さんとの別れは辛い経験でしたが、私自身は転職して正解でした。
業務内容は13年目で、多少あつかう書類に変化はあるものの、基本的な業務は一緒です。
後は訪問先にたどり着ければ何とかなります。
私の転職先は東京都ですが、都心ではないため訪問は車を運転します。
見慣れない景色を運転するので緊張感はありますが、ナビ装備の車ならたどり着けます。
慣れない道もこれからずっと通る道です。あとは慣れるまで経験するだけです。
✔移住転職が良かった理由
- 仕事関係をリセット。経験と知識を持って、新しい気持ちで挑戦できる。
- 地方ではできなかった、行けなかった場所へフラッと気軽に行ける。
- 新しい土地で沢山の経験を楽しめる
地方ではほぼ利用する事の無かった電車やバスの移動も、交通の便が良ければ楽な乗り物です。
全く新しい人間関係は、大人になったら付き合い方も上手になっています。
この記事のまとめ
51歳で地方から上京。これは私に主任ケアマネの資格と経験があったからこそできたことです。
以前から上京したいと思ったことは何度もありましたが、きっかけも自信もありませんでした。
若くもないのに51歳で上京とは、地方移住が流行る中、私は少し変わっています。
この記事では、ケアマネの資格は本当に県外でも転職が出来る事実をまとめました。
移住するには順序があって、この順序通りに進めればできます。
移住するにはまず仕事を決める事。次に住まいを見つける。
そして移住後、早く移住先の暮らしになれるには、やはり仕事を決めていることは条件です。
仕事があれば、知らない土地、知らない人の中でも、日々の関りが必ずあります。
適度に人と関わり、仕事をする忙しさを積み重ねるうちに、いつの間にかその土地に馴染みます。
ところ変われば人変わる。住めば都。とは本当の事でした。
転職や移住に興味のある方の参考になれば嬉しいです。